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広島・長崎と誓う反核 佐藤しのぶさんがオリジナル曲発表

 オペラ歌手の佐藤しのぶさんが、反戦や反核をテーマにしたオリジナルソング「リメンバー」を発表した。作詞は、作詞家で直木賞作家のなかにし礼さん。被爆国から反戦・反核のメッセージを世界へ広げたいという佐藤さんの願いに、なかにしさんが応えた。2人は12日、日本記者クラブで会見し、作品に込めた思いを語った。

 語り掛けるような歌声が印象的な作品。「リメンバー ヒロシマ・ナガサキ」のフレーズが繰り返され、「戦争と核兵器のない平和の実現を願う人は集まれ!」と呼び掛ける。作曲は鈴木キサブローさん。

 佐藤さんが反戦・反核の歌を歌いたいと思い始めたのは1996年。チェルノブイリ原発事故の影響でがんを患った子どもを治療するベラルーシの小児がん施設を訪ねたのがきっかけだった。

 以来、構想を温め、親交のあるなかにしさんに作詞を依頼。中国東北部(旧満州)からの引き揚げ経験を持ち、平和や反戦への思いを発信してきたなかにしさんも快諾した。

 「日本人の反戦の思いを音楽という共通の言葉で伝えたい」と佐藤さん。なかにしさんは「福島第1原発事故も経験した日本だからこそ、核をなくすことを訴えなければ」と語る。英語版、フランス語版などの制作も計画する。(坂田茂)

(2013年11月13日朝刊掲載)

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