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2護衛艦 呉基地を出港 ソマリアで海賊対処活動

 広島県呉市の海上自衛隊呉基地を母港とする護衛艦さみだれ(4550トン)と同さざなみ(4650トン)が13日、アフリカ東部ソマリア沖アデン湾での海賊対処活動に向け、呉基地を出港した。さみだれは自衛隊として初めて、米英中心の多国籍部隊に参加する。

 乗員は計約400人。両艦は12月、海自隊の別の護衛艦2隻と交代する。さみだれは多国籍部隊の一員として、アデン湾を航行する民間船舶に海賊が近づかないよう「ゾーンディフェンス」と呼ばれる広範囲の監視活動に当たる。さざなみは従来通り、民間船舶を護衛する。任務は約半年間の見通し。

 ソマリア周辺での海賊発生件数は2009~11年は年200件超だったが、12年は75件に減少。民間船舶の護衛要請が少なくなり、防衛省は1隻をゾーンディフェンスに充てることにした。

 呉基地では出港式があった。多国籍部隊参加について、両艦の指揮を執る第4護衛隊司令の田尻裕昭1等海佐は「海賊対処法に基づく活動なので集団的自衛権には当たらない。任務を完遂する」と話した。

 今回の派遣は17次隊、呉基地からは4回目となる。(小林可奈)

(2013年11月14日朝刊掲載)

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