核依存の高まりに警鐘 広島市 平和宣言の骨子案説明
22年6月29日
広島市の松井一実市長が8月6日の平和記念式典で読み上げる平和宣言の文案を検討する懇談会の第2回会合が28日、市役所であった。松井市長は、ロシアによるウクライナ侵攻で核兵器使用の懸念が顕在化し、核抑止への依存を高める動きが出ていることに警鐘を鳴らすことを盛り込んだ骨子案を示し、おおむね賛同を得た。
懇談会は非公開で、識者たち7人が意見を交わした。松井市長は懇談後、ウクライナ情勢を踏まえ、為政者や世論が核抑止力の拡大に理解を示す流れがあることに疑問を呈すると明らかにし、「対話による外交政策を後押しする内容にする」と説明。核兵器禁止条約のオブザーバー参加を引き続き日本政府に求める考えも示した。
出席者からは、来年に被爆地広島で先進7カ国首脳会議(G7サミット)が開かれる意義や、松井市長が同条約の第1回締約国会議に出席した成果を生かすべきだとの意見が出た。
松井市長は「ウクライナ情勢を踏まえて被爆者の体験談を盛り込み、平和を追求する大切さを分かりやすく伝えたい」と話した。懇談会は計3回で、7月中旬にある3回目で文案を示す。(新山創)
(2022年6月29日朝刊掲載)
懇談会は非公開で、識者たち7人が意見を交わした。松井市長は懇談後、ウクライナ情勢を踏まえ、為政者や世論が核抑止力の拡大に理解を示す流れがあることに疑問を呈すると明らかにし、「対話による外交政策を後押しする内容にする」と説明。核兵器禁止条約のオブザーバー参加を引き続き日本政府に求める考えも示した。
出席者からは、来年に被爆地広島で先進7カ国首脳会議(G7サミット)が開かれる意義や、松井市長が同条約の第1回締約国会議に出席した成果を生かすべきだとの意見が出た。
松井市長は「ウクライナ情勢を踏まえて被爆者の体験談を盛り込み、平和を追求する大切さを分かりやすく伝えたい」と話した。懇談会は計3回で、7月中旬にある3回目で文案を示す。(新山創)
(2022年6月29日朝刊掲載)