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米外来機30機 撤去要求 岩国などの団体 国に抗議申し入れ

 岩国市の米軍岩国基地に米空軍の外来機30機が今月飛来して以降、騒音被害が相次いでいるとして、岩国市や周辺の住民でつくる市民団体「瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク」は28日、中国四国防衛局に米軍へ抗議するよう申し入れた。

 桑原清共同代表たち3人が広島合同庁舎(広島市中区)を訪れた。「基地の機能強化が自治体や住民への事前の協議もなく強行された」などとし、米空軍の外来機30機の即時撤去を求める申し入れ書を防衛局の担当者に手渡した。中世古進也基地対策室長は「米側には、地元への影響を最小限にとどめるように申し入れている」と説明した。

 岩国市によると、1日から順次、米空軍のステルス戦闘機のF35A18機、F22ラプター12機が岩国基地に降り立ち、基地や周辺で訓練を繰り返している。市に寄せられた6月の騒音の苦情件数は27日時点で422件で、すでに昨年の6月分を249件上回っている。

 広島市中心部でも8日夜と22日午後に、米軍の戦闘機とみられる機体が上空を通過する様子が市民に目撃され、市平和推進課には騒音の苦情が両日分で計74件寄せられた。(坂本顕)

(2022年6月29日朝刊掲載)

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