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ケネディ駐日米大使が着任 「両国関係強化を」

 キャロライン・ケネディ新駐日米大使(55)が15日、民間機で成田空港に到着した。空港内で「大使を務められることを光栄に思う」と表明。「日米両国の緊密な関係の強化に取り組めるのは、私にとって特に名誉だ」と語り、今後の活動に強い意欲を示した。

 ケネディ氏は黒のパンツスーツ姿で、デザイナーの夫を伴って報道陣の前に登場。両手を広げて日本語で「はじめまして」と笑みを浮かべた。

 凶弾に倒れた父親のケネディ元大統領が来日を望んでいたエピソードを披露。「父の残した公務に尽くすという使命を引き継ぐことを誇りに思う」と語った。

 駐日米大使に女性が就くのは初めて。外交実務の経験がない中、米軍普天間飛行場(沖縄県)移設問題や環太平洋連携協定(TPP)交渉などの課題が待ち受ける。オバマ大統領の厚い信頼や知名度を生かした手腕の発揮に注目が集まる。

 ケネディ氏は、19日にオバマ大統領からの書状を天皇陛下に渡す信任状奉呈式を皇居で行い、正式な活動を始める。その後、安倍晋三首相や岸田文雄外相と会談する予定だ。また、数週間以内には子どもたちも合流するという。

 ケネディ氏は9月、1978年の初来日時に広島市を訪れて「心を大きく揺さぶられた」と表明。今月13日に公開した動画サイト「ユーチューブ」の映像でも、訪問を契機に「平和な世界の実現に貢献したいと願うようになった」と話している。(藤村潤平)

(2013年11月16日朝刊掲載)

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