×

ニュース

漫画「艦隊のシェフ」に登場 「海軍グルメ」実食を 呉中心部の9店が再現

 太平洋戦争中、日本海軍の軍艦で奮闘した料理人を描いた漫画「艦隊のシェフ」(講談社)に登場する料理を、「呉海軍グルメ研究会」に参加する呉市中心部の9店がコラボ企画で売り出している。乗組員の栄養バランスなどを考え、工夫された当時の品を再現した。

 中通1丁目のレストラン「NISHIMAKI」は「コンビーフ缶のフーカデン」=写真=を作る。作中のレシピ通り、細かく切ったニンジンとタマネギをコンビーフに混ぜ込んだ生地で、ゆで卵を包んで蒸す。仕上げに昔ながらのデミグラスソースをかけて完成。シェフの西牧竜也さん(51)は「パン粉を使っていないので野菜の味が生きる」と、繊細な味わいに驚いたという。

 中通3丁目の居酒屋「磯亭」のコラボメニューは「白身魚の刺身(さしみ)昆布締め」。店主の造賀君和さん(65)は「今に伝わっている料理で、当時と変わらない味」とPRする。他の参加店では「鮭(さけ)缶詰のコロッケ」「生姜(しょうが)入りチキンカレー」などが楽しめる。

 「艦隊のシェフ」第2巻の発刊に合わせて始まり、8月末までの予定。店舗やメニューは同研究会のホームページで紹介している。研究会会長の池田佳幸さん(48)は「漫画を読んで味を想像し、実食して『答え合わせ』を楽しんでほしい」と呼びかけている。(小林旦地)

(2022年7月2日朝刊掲載)

年別アーカイブ