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[2023広島サミット] サミット対策課設置 広島県警 最大規模警備に力

 来年5月19~21日に広島市である先進7カ国首脳会議(G7サミット)に向け、広島県警は1日、サミット対策課を設置した。県や市、警察庁などと連携し、要人警護やテロ対策など県警では過去最大規模となる警備を進める。

 中区の県警本部であった発足式には、同課の46人が出席。森内彰本部長は訓示で「新型コロナウイルス感染症への対応や不安定な国際情勢を踏まえると、警備情勢は非常に厳しいと予想される」と述べ、官民一体となったテロ対策の推進▽県民の理解と協力の確保▽総合力の発揮―の3点を指示した。

 植義則課長は「使命を肝に銘じ、一意専心で任務を遂行する」と決意を表明。森内本部長から課名入りの看板を受け取った。同課は9月、約100人に増員。サミットでは全国の警察本部からの応援も含め、最大時で2万人を超える警備態勢を想定している。

 発足式の後、報道陣の取材に応じた植課長は「県と市との連携を強め、県民の理解を得ながら、国際的行事にふさわしい礼儀と優しさを持った警備に努める。サイバー攻撃(の防止)やドローン規制を含め、立体的な対策を打っていく」と話した。(野田華奈子)

県と市 宿泊予約停止 GW除外

 広島県と広島市は、同市で来年あるG7サミットで関係者の宿泊先を確保するために県内のホテルや旅館に求めた宿泊予約の受け付けの停止期間を短縮した。当初は来年4月29日からとしていたが、ゴールデンウイーク(GW)を外して5月8日からに改めた。

 県と市は先月24日、サミット初日の20日前から最終日翌日までの予約の受け付け停止を求める依頼文を県内約900の宿泊施設に送っていた。28日にサミットの日程が来年5月19~21日と発表されると一部の施設から「GWが含まれると困る」などとの声が浮上。期間を5月8~22日と見直し、6月30日付で各施設へ文書を郵送した。

 県市は依頼を「任意」としており、協力した際の補償はない。広島市内でホテルを運営する会社の役員は「ただでさえ新型コロナウイルスでダメージを受けている。修学旅行シーズンでもあり、期間が短くなっても補償なしでは応じられない」と話す。(標葉知美)

(2022年7月2日朝刊掲載)

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