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フィリピン支援 海自呉 着々と準備 物資や輸送機積み込む

 台風30号で甚大な被害を受けたフィリピンの救援に向かうため、海上自衛隊は16日、呉基地(呉市昭和町)や基地沖で、艦艇の派遣準備作業を本格化させた。同基地が母港の輸送艦おおすみ(8900トン)と、大型護衛艦いせ(1万3950トン)に輸送用ヘリコプターを積載。車両や物資も積み込んだ。

 午前8時ごろから約2時間、基地の約4キロ沖で積載作業をした。海自隊岩国基地に駐機していた陸上自衛隊のヘリコプター6機が飛来、両艦の甲板に3機ずつ着艦した。

 両艦が呉基地に戻ると、救援物資の積み込みも始まった。おおすみには水陸両用のホバークラフト、エアクッション艇(LCAC)も搭載。隊員や物資の輸送に使うという。

 小野寺五典防衛相は15日、自衛隊のフィリピンへの国際緊急援助隊を約1180人に増強する命令を出した。2005年に地震、津波被害を受けたインドネシアに派遣した925人を上回り、最大の規模の派遣となる。

 航空自衛隊の輸送部隊を除く増援部隊は、17、18日に呉基地を出港する予定。両艦と同基地を母港とする補給艦とわだ(8100トン)を加えた3艦が順次レイテ島沖に向かう。22日にも到着する。部隊は物資輸送のほか、医療や防疫業務に当たる。(小島正和)

(2013年11月17日朝刊掲載)

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