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同世代で恐怖と不安 共有 ウクライナと広島の中学生交流

 広島市内の中学生約40人が9日、ロシアの侵攻を受けるウクライナの同世代の子どもたちとオンラインで交流した。8月6日に向けて中学生が平和のメッセージを作る市のプロジェクト「伝える HIROSHIMA」の研修の一環。ウクライナの子どもたちは空爆への恐怖から「明日、生きているかさえ分からない」と不安を吐露した。

 現地の教育関係者と親交のある広島文化学園大(安佐南区)の伊藤駿講師(29)が、同大で交流の場を設けた。ウクライナ西部に住む14~16歳の4人が「侵攻が起きた日の気持ちは言葉にしにくい。すごく怖くて、違う現実が始まったと思った」「いつまた攻めてこられるか分からない」などと心情を語った。

 ポーランドでの避難生活や、爆撃音の中でのシェルター暮らしの様子なども伝えた。ロセンコ・アンナさん(14)は「どうして戦争のせいで悪いことをしていない子どもが亡くなるのか」と訴えかけた。

 完成したメッセージは8月5、6の両日、中区の平和記念公園一帯で子どもたちが各国の駐日大使や外国人観光客に直接語りかける予定。佐伯区の砂谷中3年の瀬戸愛梨さん(14)は「戦争はいつ起こるか分からない。人ごとだと思ってはいけない」と話した。(高本友子)

(2022年7月10日朝刊掲載)

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