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安田女子大 交流プログラム案 修学旅行生の平和学習支援

 安田女子大(広島市安佐南区)の学生が、平和学習で広島を訪れる修学旅行生の受け入れ準備を進めている。広島県内の自治体や観光業者などでつくる広島県教育旅行誘致協議会と協力し、修学旅行生による外国人へのインタビューや同大生との意見交換などを柱にした交流プログラム案をまとめた。同協議会によると、市内の大学が組織的に修学旅行の受け皿になるのは珍しいという。(増田咲子)

 プログラムを考えたのは、現代ビジネス学部の畑井淳一准教授(英語教育学)のゼミで学ぶ3年生14人。10月末に同協議会に示した案によると、平和記念公園(中区)を訪れた外国人に修学旅行生がインタビューする。安田女子大生は声を掛ける際や英語での返事の聞き取りを手伝う。質問は「あなたにとっての平和とは」「原爆資料館を見た感想は」「平和のためにあなたができることは何ですか」など9項目準備。平和に対する考えを引き出せるよう意識した。

 続いて修学旅行生は安田女子大生と交流。「外国人が見たヒロシマ」をテーマに感想を述べてもらったうえで、意見交換して平和学習を締めくくる。

 広島の大学生と交流するだけではなく、国際交流や英語学習にもつなげてもらうのが狙い。今後、交流先の学校のニーズに応じて内容を工夫していくという。同協議会も、この交流プログラムを東京の高校に提案するなど売り込みを強化する。

 安田女子大は、同協議会と連携し8月からプログラム作りを始めた。岸田絵里さん(20)=南区=は「原爆の恐ろしさや平和について身近な問題として捉えてもらえるようにしたい」。畑井准教授は「外国人から平和に関する多様な考えを聞くことで、グローバルな視点を持つきっかけにもなる」と期待する。

(2013年11月18日朝刊掲載)

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