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原爆紙芝居 海外へ発信 安芸府中高生 Zoom使い英語で披露

 安芸府中高(府中町)国際科の1年生が11日、佐々木禎子さんの生涯を描いた紙芝居を、インドネシアとフィリピンの中高生にビデオ会議システム「Zoom」を使って英語で披露した。2021年度から進めている同校のオンライン国際交流の一環。

 生徒25人が、平和記念公園(広島市中区)の原爆の子の像のモデルとなった佐々木さんの一生を紹介した紙芝居「原爆の子さだ子の願い」(汐文社)をカメラ付きのパソコンを使って英語で演じた。事前に紙芝居の画像をパソコンに取り込み、4、5人ずつ6班に分かれてせりふなどを画像に合わせて読み上げた。

 同校が交流のある両国の学校に呼びかけ、インドネシアは中学校48校の約100人、フィリピンは高校1校の25人が班を選んで聴いた。インドネシアの女子生徒は「心に響いた。平和のシンボルとしてもっと世界に伝える必要がある」と話していた。

 安芸府中高は希望する生徒が2015年から平和記念公園でこの紙芝居を英語で上演する取り組みをしている。今回は同科の1年生全員が6月中旬から授業で練習を重ねてきた。沖村優さん(15)は「英語で感情を込めるのは難しかったけど頑張れた」と笑顔だった。(二井理江)

(2022年7月12日朝刊掲載)

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