×

ニュース

米無人機 岩国に初配備 数ヵ月間 周辺海域を警戒

 米海軍の無人偵察機トライトン1機が12日深夜、岩国市の米軍岩国基地に初めて一時配備された。中国などの軍事活動が激しさを増す中、岩国基地を拠点に数カ月間、周辺の海域を警戒・監視するとみられる。岩国基地は「夏の終わりまで派遣される」としている。

 トライトンは午後11時5分ごろ、滑走路に着陸した。中国四国防衛局によると、米領グアムのアンダーセン基地にある2機のうちの1機で、全長14・5メートル、主翼幅39・9メートル。東・南シナ海などを飛び、高度1万5千メートル以上の上空から中国の艦船や北朝鮮の船舶を撮影し、情報を集める。

 トライトンは当初、5月中下旬ごろに飛来する予定だったが、遅れていた。同防衛局は「所要の準備が整ったため一時展開が始まった。詳細については米側との関係もあり、答えられない」としている。

 岩国市の福田良彦市長は5月、同防衛局がトライトンの一時展開を伝えた際に「恒常的な配備ではなく、基地の機能の変更に該当しない。やむを得ないと考えている」と話していた。(有岡英俊)

(2022年7月14日朝刊掲載)

年別アーカイブ