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被爆者原さん ドームを描写 広島市安芸区で個展

 核兵器廃絶を願い原爆ドームのスケッチを3200枚以上描いている広島市安芸区矢野西の被爆者、原広司さん(82)の個展が、地元のJR矢野駅の「やの交流プラザ」で開かれている=写真。12月25日まで。

 1984年8月6日に描いた第1作や千作目、2千作目など節目となるドームのスケッチ20点と、中国やフランスを旅行して描いた11点。いずれもボールペンの線に水彩絵の具で色付けした落ち着いた仕上がりだ。

 ドーム前にヒマワリやキョウチクトウを配した10点は実際の風景ではないが、原爆で消えた植物をいとおしんだという。「原爆を恨むまいと思えども尊き命眠るヒロシマ」など句を添えたものもある。

 「継続は力」という言葉が好きだという原さんは「ドームと向き合うことは生き残った自分の使命に思える。年を重ねるにつれ子ども時代に死んだ友人が浮かぶ」と話し、週2、3日は平和公園に通う。

(2013年11月20日朝刊掲載)

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