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ケネディ大使 首相と会談 岸田外相とも 日米連携を確認

 岸田文雄外相(広島1区)は20日、着任したキャロライン・ケネディ新駐日米大使と外務省で会談した。日米同盟の強化とともに、「核兵器のない世界」に向け、核軍縮を進めるため日米が連携することを確認した。外務省が同日発表した。

 会談で岸田氏は、被爆地出身の外相として核軍縮に強い決意を持って取り組んでいることを表明。ケネディ氏は「核軍縮はオバマ大統領にとっても重要な課題」と応じた。

 さらにケネディ氏は、1978年の初来日時に広島市を訪れたことを紹介。父であるケネディ大統領(当時)が63年、部分的核実験禁止条約に調印したことも挙げ、「(父の)誇るべき業績の一つだ」と語った。

 会談は非公開。終了後、岸田氏は記者団に対し、今後のケネディ氏の広島訪問に関して「(今回は)話には至らなかった」と述べた。

 これに先立ち、安倍晋三首相もケネディ氏と公邸で会談し、環太平洋連携協定(TPP)交渉や安全保障分野での諸懸案に連携して対応することで一致した。安保分野では米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題や北朝鮮の核・ミサイル開発、中国の軍備拡張や海洋進出などが念頭にある。

 両氏は日米両政府の女性政策についても意見交換したほか、台風で深刻な被害を受けたフィリピンへの支援で協力する方針も確認した。会談後、安倍首相は参院国家安全保障特別委員会で、ケネディ氏について「日米同盟の重要性を十分認識している。間違いなくいい大使になっていただけると期待している」と述べた。(城戸収)

(2013年11月21日朝刊掲載)

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