被爆者の記憶 映画に刻む 原爆資料館で試写会 7人インタビュー
22年7月19日
広島の被爆者が惨状の記憶やこれまでの歩みを語ったドキュメンタリー映画「for you 人のために」の完成披露試写会が18日、原爆資料館メモリアルホール(広島市中区)であった。松本和巳監督(57)や、被爆した米兵捕虜の調査を長年続けてきた歴史研究家で被爆者の森重昭さん(85)のあいさつもあり、約100人が鑑賞した。
松本監督が約2年かけて森さんたち7人の被爆者を中心にインタビューした75分の作品。上映後、「表情をアップで撮影することにこだわった。細かい表情の変化から伝わる被爆者たちの感情を後の世代にも知ってほしい」と述べた。
2016年、広島を訪れた当時のオバマ米大統領と抱き合った森さんは被爆した米兵の最期の様子などについて証言。あいさつでは「米兵の遺族も広島の被爆者も減っていく。正確な情報を残しておきたかった」と話した。映画に登場する被爆者は戦後の差別などについて率直に語った。
作品は8月以降、東京都や大阪府、京都府などで上映される。(服部良祐)
(2022年7月19日朝刊掲載)
松本監督が約2年かけて森さんたち7人の被爆者を中心にインタビューした75分の作品。上映後、「表情をアップで撮影することにこだわった。細かい表情の変化から伝わる被爆者たちの感情を後の世代にも知ってほしい」と述べた。
2016年、広島を訪れた当時のオバマ米大統領と抱き合った森さんは被爆した米兵の最期の様子などについて証言。あいさつでは「米兵の遺族も広島の被爆者も減っていく。正確な情報を残しておきたかった」と話した。映画に登場する被爆者は戦後の差別などについて率直に語った。
作品は8月以降、東京都や大阪府、京都府などで上映される。(服部良祐)
(2022年7月19日朝刊掲載)