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核禁条約の成果を紹介 原水協、世界大会の詳細発表

 日本原水協などでつくる原水爆禁止世界大会の実行委員会は20日、8月に広島、長崎両市で開く原水爆禁止世界大会の詳細を発表した。ウクライナに侵攻したロシアが核兵器の使用をちらつかせる中、6月にオーストリアであった核兵器禁止条約の第1回締約国会議などの動きを踏まえ、核兵器廃絶の道筋を探る。

 対面形式を軸に4~6日に広島市、9日に長崎市で開き、オンライン中継も併用する。4日に広島市中区の広島グリーンアリーナである開会総会では、締約国会議の議長を務めたオーストリア外務省のアレクサンダー・クメント軍縮局長が、核廃絶の必要性を共有した会議の成果などをビデオメッセージで紹介する。

 4、5日の国際会議で核軍縮分野の有識者たちと核兵器の非人道性などについて議論した後、6日のヒロシマデー集会では原爆投下後に降った「黒い雨」被害の実態を検証する。

 9日のナガサキデー集会には、来年11月に開幕する核兵器禁止条約の第2回締約国会議で議長国を務めるメキシコのメルバ・プリーア駐日大使が駆け付ける予定だ。東京都内で記者会見した日本原水協の高草木博代表理事(78)は「核兵器のない世界に向け、被爆国の決意を世界に示したい」と話した。(口元惇矢)

(2022年7月21日朝刊掲載)

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