×

ニュース

PAC3 呉で訓練 空自 広島県内初めて

 航空自衛隊は20日、呉市幸町の海上自衛隊呉教育隊で、弾道ミサイルを迎撃する地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の機動展開訓練を報道関係者たちに公開した。北朝鮮が繰り返す弾道ミサイル発射実験などを念頭に、各地で行う訓練の一環で、広島県内では初めてという。

 空自第2高射群第6高射隊(福岡県芦屋町)の隊員34人が臨んだ。従来のPAC3と比較して防護範囲が2倍以上になるとされる改良型の「MSE」を公開し、訓練。約20分をかけ、発射機やレーダーなどを積んだ車両8台の進入から迎撃態勢までの流れを確認した。

 訓練終了後、第6高射隊長の立石和虎3等空佐は「北朝鮮による弾道ミサイル発射実験などの国際情勢がある中、国民の生命と財産を守るため、あらゆる可能性に備えて防衛に尽力したい。(海自基地がある)呉については国防上の観点から重要」と話した。

 中国地方にはPAC3の部隊がなく、第2高射群が中国、四国、九州の防空を担う。機動展開訓練は、2017年に岩国市の米海兵隊岩国基地で実施。本年度は、大阪市内に続いて2度目という。(上木崇達)

(2022年7月21日朝刊掲載)

年別アーカイブ