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外来機訓練の終了発表 米軍岩国基地 1ヵ月 騒音苦情4倍

 防衛省は22日、米軍岩国基地(岩国市)に米国から6月に飛来した空軍ステルス戦闘機のF35AとF22ラプター計30機の訓練が終了したと発表した。1カ月余り、早朝や夜間にも訓練を繰り返した。岩国市内で騒音の苦情が増え、昨年の同時期の約4倍に上った。

 F35Aは米アラスカ州の基地から6月1、4日に計18機、米ハワイ州の基地に所属するF22は同15、16日に計12機が飛来した。防衛省によると、岩国基地を拠点に在日米軍基地の所属機などと訓練し、7月21日までに全機が岩国基地を離れた。

 岩国市によると、6月1日から7月21日までに、人がうるさいと感じる70デシベル以上の騒音は基地北側の川口町で1082回を記録。市に寄せられた騒音の苦情件数は908件で昨年の同時期の3・98倍だった。岩国基地報道部は「飛行運用の詳細は話さない」としている。

 防衛省は、地元への影響が最小限となるよう、土日には飛行しないと米側と確認していた。しかし、市によると、土曜の7月9日にF35A、日曜の同17日にF22がそれぞれ複数機、離陸した。同省は9日の飛行について「理由を米側に確認し、飛行しないよう要請した」と説明する。市基地政策課は「2日とも訓練ではなく帰還のためとみられるので、やむを得ない」と受け止めている。(川村奈菜)

(2022年7月23日朝刊掲載)

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