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広島市出身の網崎さんら 県立大に平和サークル 「核廃絶を」 学生の輪 8・6に浜田で講演会

 広島市西区出身で、浜田市の県立大国際関係学部2年の網崎百花さん(19)が、平和や核廃絶について理解を深めるサークル「Peace Line(ピース・ライン)」を同大で設立した。広島県以外から来た学生と交流する中で、8月6日の原爆の日を知らない人がいることにショックを受け、設立を思い立った。平和な世界の実現を目指して島根県からも声を上げようと仲間を募り、8月6日に市内で講演会を開く。(梨本晶夫)

 網崎さんは8月6日の生まれ。平和の問題は常に身近にあった。比治山女子高(広島市)1年のときにオーストラリアへ留学した際、ホストファミリーに英語でヒロシマについてうまく伝えられず、悔しい思いをした。もっと平和について知りたいと思い、高校2年でひろしまジュニア国際フォーラムに参加。高校3年には平和記念公園(同)で英語ガイドも体験した。

 県立大に進学したのは、平和や原爆について広島県外の人に伝えたかったから。ただ引っ込み思案な性格もあり、自ら動くことはなかなかできなかった。そんな時、ロシアがウクライナへ侵攻した。「島根にいる自分にできることはないか」と奮起し、6月に7人でサークルを立ち上げた。

 8月6日に浜田市港町の原井小で開く講演会「平和について考えよう!」は、小中生と高校生以上を対象とした2部構成。小中生の1部(午前11時~)は、「8月6日って何?」と題し、クイズ形式で原爆の日について紹介する。折り鶴作りも体験する。高校生以上の2部(午後2時~)は、「ウクライナ侵攻から考える核問題」をテーマに、学生が歴史背景などを説明する。

 部長を務める網崎さんは「新型コロナウイルス禍で県内の小学生の修学旅行先が広島方面から変更され、平和学習の機会が減っていると聞く。この機会にぜひ、学んでほしい」と参加を呼びかけている。各回定員50人。参加無料。問い合わせは網崎さんのメールアドレスe5421004@u-shimane.ac.jp

(2022年7月27日朝刊掲載)

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