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枯れ被爆樹木 無断伐採 業者 市の協議要請 確認せず

 広島市中区維持管理課は26日、必要な手続きをしないまま市史跡内の木を伐採する市文化財保護条例違反があったと発表した。同課の委託業者が枯死した被爆樹木を伐採した際、市文化振興課の承認を得ていなかった。

 条例違反があったのは、市史跡「旧国泰寺愛宕池」(中区小町)内にあった被爆樹木のムクノキの伐採作業。2021年度に枯死を確認した木を、業者が今月9日に切った。区維持管理課はメールで業者に伐採方法などに関する事前協議を求めていたが、業者がよく確認していなかったという。

 本来は事前協議を踏まえ、伐採前に区維持管理課が市文化振興課から承認を得る必要があった。維持管理課の綱木総課長は「指示書をメールで送るだけで済ませず、口頭で指示内容を念押しするなど再発防止を図る」としている。(余村泰樹)

(2022年7月27日朝刊掲載)

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