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首相へ平和ポスター 広島市長ら贈る NPT会議念頭に

 広島市の松井一実市長は27日、岸田文雄首相を官邸に訪ね、核兵器廃絶や平和の尊さを国内外に訴える2022年版「ヒロシマ・アピールズ」ポスターを贈った。首相は、国内外への平和メッセージの発信に役立てる考えを示した。

 「NO NUKES NO WAR」と題したポスターを手掛けたのは、東京を拠点に活動するクリエーティブディレクターの佐藤可士和(かしわ)さん(57)。国立新美術館(東京)のシンボルマークなどのデザインで知られる。

 松井市長は、8月1日に米ニューヨークで開幕する核拡散防止条約(NPT)再検討会議や、来年5月に広島市である先進7カ国首脳会議(G7サミット)を念頭に「ポスターをうまく使って平和をアピールしていただきたい」と要望。首相は「活用したい」と話したという。

 ポスター制作の事業は日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)広島地区、広島国際文化財団、ヒロシマ平和創造基金の主催。ウクライナに侵攻したロシアを含む全153の駐日大使館に郵送し、10月に広島市である平和首長会議総会では出席都市に配る。首相との面会には広島市議会の佐々木寿吉議長やヒロシマ平和創造基金の宮田俊範事務局長も同席した。(中川雅晴)

(2022年7月28日朝刊掲載)

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