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被爆の実態 記者が学ぶ 10人参加 ヒロシマ講座始まる

 広島市が国内の若手記者を招くジャーナリスト研修「ヒロシマ講座」が28日、中区の広島国際会議場で始まった。ブロック紙や地方紙、通信社から23~37歳の10人が参加。8月6日の平和記念式典や核兵器廃絶に向けた市民活動を取材して被爆の実態を学ぶ。

 初日は、草津病院(西区)精神科医の大沢多美子さん(73)が「被爆者の人生を支えたもの」と題して講演。肉親を失った被爆者が健康不安や差別に直面しながら家族や周囲の善意を支えに生きたことを伝えた。世界平和の実現を目指す市民団体の紹介もあった。

 神戸新聞社(神戸市)の門田晋一記者(33)は研修中、被爆者の遺影や証言を紹介する国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(中区)などを取材する予定でいる。「神戸では阪神大震災の体験をどう伝えるかが課題になっている。広島の継承活動を参考にしたい」と話していた。

 研修は2002年度から始まり、昨年度までに171人が参加した。参加者は、報道を通じて研修の成果を国内外に発信する。(余村泰樹)

(2022年7月29日朝刊掲載)

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