×

ニュース

被爆ピアノ 若い心と共鳴 広島市南区で中高生演奏会

 中高生が被爆ピアノを奏でるコンサートが24日、広島市南区のJR広島駅南口地下広場であった。約300人が演奏や歌声に聞き入った。原爆資料館(中区)で被爆の実態について学ぶ「中・高校生ピースクラブ」が平和の大切さを同世代に発信したいと、1月に続いて企画した。

 市内の中学、高校から吹奏楽部や合唱部の部員たち約100人が出演。クラシック演奏に続き、ジョン・レノンの名曲「イマジン」などが披露された。

 ピアノは、爆心地から約3キロの三滝町(現西区)で被爆し、今もガラス片が刺さる。原爆投下の翌日に19歳で亡くなった河本明子さんが愛用していた。調律師の坂井原浩さん(49)=安佐北区=が「とても弾き込まれた形跡がある」と解説する場面もあった。

 出演した戸坂中1年砂原瑞葉さん(12)は「平和のありがたみを感じながら演奏した」と笑顔を見せた。(加納亜弥)

(2013年11月25日朝刊掲載)

年別アーカイブ