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ウクライナから避難の夫婦 三原で新生活スタート

 ロシアによる軍事侵攻を受けて日本に避難していたウクライナ人の夫婦が2日、新たな暮らしを始めるため三原市に入った。市営住宅に居を構え、当面は語学学校で日本語を学ぶ。夫婦はこの日、岡田吉弘市長から歓迎を受けた。

 夫のポチェヒン・セバスチャンさん(23)と、妻のズボチナ・ナタリアさん(22)。ウクライナの首都キーウ(キエフ)を出て、6月5日に日本へ到着した。千葉県内で過ごしながら新生活を迎える地を探す中、日本に親類たちがいない避難民を対象にした日本政府のマッチングで、県内2例目となる三原市での滞在が決まった。

 同市本郷町の広島空港に降り立った2人はこの日、入居予定の市営住宅の部屋を確認するなどして市役所で転入手続きを済ませた。出迎えた岡田市長は「安心して生活できるよう精いっぱいサポートしたい」と声を掛けた。ポチェヒンさんは受け入れに感謝し「日本語の勉強を頑張りたい」と語った。日本文化に関心があり観光が夢だったというズボチナさんは「このような形での来日になるとは」と複雑な表情もみせた。

 市経営企画課によると、2人は市内のホテルに1週間ほど宿泊し、無償で提供する市営住宅へ移る。日本語学校の教師からオンラインで学び始め、10月に正式な入学を予定している。(川崎崇史)

(2022年8月3日朝刊掲載)

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