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被爆電車で学ぶ惨状 小中生ら 当時の体験聞く

 6日の原爆の日を前に、被爆した路面電車に乗って被爆者の体験を聞く催しが4日、広島市内であった。小中学生と保護者計約60人が参加し、当時の惨状に思いをはせた。

 参加者は2班に分かれて原爆ドーム前電停(中区)を出発し、市内を約1時間巡った。被爆電車651号では、西田吾郎さん(80)=南区=が爆心地から約2・5キロの三滝町(現西区)の自宅そばで被爆した当時を証言。14年後、後障害とみられる症状で急死した母親を振り返り「放射線の影響は原爆の直後だけでなく、長期にわたる。それが恐ろしい」と力を込めた。

 古田中2年寺本碧衣さん(13)は「目に見えず、においもないという放射能の怖さを実感した。平和の大切さをいろんな人に伝えたい」と話していた。

 教職員たちでつくる広島平和教育研究所(東区)が企画。新型コロナウイルスの感染対策をした上で3年ぶりに開催した。(石井雄一)

(2022年8月5日朝刊掲載)

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