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被爆伝承コーナー開設 広島県医師会

 広島県医師会は4日、被爆直後の患者のカルテなど医療関連資料を展示する「被爆伝承コーナー」を、広島市東区の県医師会館1階に開設した。記念行事には資料提供者を含む16人が出席し、被爆者救護の記憶の継承を誓った。

 展示コーナーで、松村誠会長が「自らも被爆しながら被爆者を治療した先輩たちはヒロシマ医師の原点。医師がどう原爆に向き合ったか伝えていきたい」とあいさつ。松井一実市長や広島大の越智光夫学長たちとテープカットした。

 被爆直後のカルテや死亡診断書、被爆瓦などの資料のほか、原爆被害の解説パネル6枚を展示。平日午前9時~午後5時に無料で一般公開する。医師の瀧口峻(たかし)さん(80)=中区=は、庄原市の開業医だった祖父が残したカルテを寄贈し「原因が分からない中で患者の救命に尽くした医師の努力を知ってほしい」と願った。(明知隼二)

(2022年8月5日朝刊掲載)

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