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府中の中高3校 禎子さん紙芝居 あす上演 平和公園で3年ぶり

 広島県府中町の安芸府中高と府中中、府中緑ケ丘中の3校の生徒が6日、平和記念公園(広島市中区)内にある原爆の子の像そばで、像のモデルとなった佐々木禎子さんの生涯などを描いた紙芝居を上演する。広島原爆の日に府中町の中高生が紙芝居を演じる取り組みは2011年からで、新型コロナウイルス禍で20、21年は見送ったため3年ぶり。

 安芸府中高34人、府中中9人、府中緑ケ丘中6人の計49人の生徒が参加。2歳で被爆し12歳で亡くなった佐々木さんの生涯と像建立の経緯を描いた作品「原爆の子さだ子の願い」(1994年、汐文社)を披露する。7、8人のグループに分かれて午前9~11時と午後1時半~4時に約30分置きに演じ、外国人が多い場合は英語で読み上げる。

 この紙芝居の同公園での上演は00年、府中町の被爆2世で紙芝居活動家中村由利江さん(71)が始めた。11年に平和への思いを継ごうと府中緑ケ丘中の生徒が参加し、輪が広がった。コロナ禍のここ2年は、府中中での上演にとどめていた。

 3校の生徒は7月26日と8月1日、府中緑ケ丘中に集まってけいこした。府中緑ケ丘中3年福田真桜(まお)さん(15)は「大勢の知らない人の前で上演するのはわくわくする」と心待ちにしていた。当日は美空ひばりさんの反戦歌「一本の鉛筆」をテーマに生徒が手作りしたしおりも配る。(二井理江)

(2022年8月5日朝刊掲載)

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