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「核兵器廃絶呼びかけたい」 大竹・安佐北などで慰霊の集い ヒロシマ8・6

 大竹市立戸の市総合市民会館の原爆慰霊碑「叫魂(きょうこん)」前であった原爆死没者追悼・平和祈念式典には、市内の被爆者や遺族たち約400人が参列した。

 市原爆被爆者協議会と市、市教委の共催。地元の小中高生各1人が「平和への誓い」を読み上げた。大竹高2年橋本萌(めぐみ)さん(17)は「過去の記憶の継承こそ戦争を止める大きな力になる」と訴えた。

 広島市安佐北区安佐町の鈴張小近くの慰霊碑前では、鈴張地区遺族会が慰霊祭を開催。地域住民や同小6年生たち46人が黙とうをささげ犠牲者を悼んだ。

 原爆投下後、地区には多くのけが人が運ばれてきた。伊井稔会長(85)は「戦争の悲惨さと平和の尊さを後世に語り継ぐ」と決意を述べた。児童代表は「核兵器廃絶を呼びかけていきたい」と作文を読み上げた。

 佐伯区湯来町の市湯来福祉会館の慰霊式は今回から町内の原爆被害者の会と小中3校が合同で実施。被爆者や子どもたち約50人が黙とうをささげた。

 坂町小屋浦の町自然災害伝承公園内にある慰霊碑前では、町原爆被害者友の会や小屋浦小PTAなどによる実行委が慰霊のつどいを開催。約150人が参加した。阿部愛子さん(92)=安佐北区=は竹屋町(現中区)で被爆した父親が小屋浦海水浴場の救護所で亡くなった。「ここに来ると父に会える気がする」と碑前で手を合わせていた。

(2022年8月7日朝刊掲載)

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