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首相あいさつに賛否 与野党党首が式典出席

 与野党の党首が相次いで広島入りし、6日の平和記念式典などに出席した。首相として初めて式典に臨んだ地元選出の岸田文雄首相のあいさつへの評価は分かれた。

 公明党の山口那津男代表は「被爆地選出の総理という自覚が強く出ている」と述べ、核兵器のない世界を目指す姿勢を明確にした内容を高く評価した。核兵器保有国と非保有国との橋渡し役を果たすことへの期待も示した。

 野党は、岸田首相があいさつで核兵器禁止条約に一言も触れず、条約への批准や締約国会議へのオブザーバー参加に消極的であることに批判の声を上げた。共産党の志位和夫委員長は「条約が世界に存在していないかのように扱っている。唯一の戦争被爆国の首相として恥ずかしい態度だ」と批判した。

 国民民主党の玉木雄一郎代表も条約に触れ「安全保障の現実を考えるとすぐに批准は難しいが、オブザーバー参加して被爆の実相を伝えるべきだ」とした。社民党の福島瑞穂党首は「日本が条約に批准できる政治状況をつくっていきたい」と強調した。(永山啓一、長久豪佑、桜井邦彦)

(2022年8月7日朝刊掲載)

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