ニュース

　５日に核拡散防止条約（ＮＰＴ）再検討会議であった非政府組織（ＮＧＯ）による発表で、福山市出身の慶応大４年高橋悠太さん（２１）が若者を代表して共同声明を読み上げた。「核兵器が存在する限り、あらゆる戦争に核戦争のリスクを伴う。今こそ行動する時だ」と力強く訴えた。（ニューヨーク発　小林可奈）

　核兵器廃絶を目指す若者グループ「ノーニュークストーキョー」の共同代表として発言した。「私たちは選択したわけではない核体制の下に生まれた世代の代表だ」と切り出し、核兵器が人類や地球に甚大な被害をもたらす実態を説明。「私たちは何十年にもわたり苦しむことになる」と廃絶を迫った。

　声明は世界各地の若者約２０人で考えた。米国が核実験を繰り返したマーシャル諸島出身のベネティック・カブア・マディソンさん（２７）も高橋さんと並んで、核実験による気候への影響などを指摘。「私たちは沈黙しない」と締めくくり、２人で会場から大きな拍手を浴びた。

（２０２２年８月７日朝刊掲載）