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川面染める 反戦の灯 とうろう流し ヒロシマ8・6

 原爆犠牲者への鎮魂と平和への願いを込めた「とうろう流し」が6日夜、原爆ドーム(広島市中区)前の元安川であった。3年ぶりに一般市民から募ったメッセージが書かれた約2500個のともしびが川面を染め、祈りに包まれた。

 「ロシアとウクライナの戦争が早く終わりますように」「平和が続きますように」―。午後6時ごろ、ボランティアたちが願いを乗せた灯籠をそっと浮かべた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため参加者が事前に記し、実行委員会が預かる形とした。川の両岸や元安橋から多くの人が見守る中、光の帯となって流れていった。

 実行委のメンバーで、原爆で祖父や父の前妻を亡くした市中央部商店街振興組合連合会の下井良昭副理事長(75)=南区=は「ウクライナで戦禍が続く中、広島から多くの市民の平和への思いを発信したい」と見守っていた。(石井雄一)

(2022年8月7日朝刊掲載)

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