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「ネバーギブアップ」継ぐ 広島県被団協 追悼慰霊式に100人

 広島県被団協(箕牧(みまき)智之理事長)は6日、3年ぶりに広島市中区のホテルで原爆死没者追悼慰霊式を開いた。被爆者や国会議員たち約100人が参列。昨年亡くなった前理事長の坪井直さんのモットー「ネバーギブアップ」の精神を継いで核兵器廃絶を希求していくとあらためて誓っていた。

 あいさつした植田雅軌(まさのり)副理事長(90)はロシアによるウクライナ侵攻を「核兵器の使用を再三ほのめかし威嚇する行為は人類と国際社会への挑戦だ」と批判。「被爆者が受けた地獄の苦しみを日本や世界の人々に再び受けさせてはならない」と力を込めた。

 参列者は「原爆を許すまじ」の歌に合わせ、白菊を祭壇前に献花した。前田耕一郎事務局長(73)は「諦めず、命ある限り核兵器廃絶と恒久平和の実現を目指そう」と、坪井さんの遺志を受け継ぐ決意を述べた。

 2020、21年の慰霊式は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で広島市中区の事務所で少人数で開催した。今年は席の間隔を空け、マスク着用を徹底して営んだ。(桜井邦彦)

(2022年8月7日朝刊掲載)

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