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[NPT再検討会議2022] 「一歩でも前に進んで」 広島県被団協 理事長が帰国報告

 米ニューヨークで開かれている核拡散防止条約(NPT)再検討会議を傍聴した広島県被団協の佐久間邦彦理事長(77)が9日、広島市中区の原爆ドーム前であった集会で帰国報告をした。「核兵器廃絶が最終的に一歩でも前に進んでほしい」と、26日まで続く会議の成果に期待した。

 7月28日~8月5日に渡米した佐久間理事長は、1日に再検討会議で聞いた岸田文雄首相の演説について「核兵器禁止条約の話も出なかった。戦争被爆国の日本が先頭に立つ強い意志と具体的な行動を示してほしかった」と指摘。平和団体の関連行事で被爆体験を証言し、連帯を呼びかけたことも伝えた。

 集会は核兵器禁止条約の批准などを各国に求める「平和の波行動」の一環で、県被団協(佐久間理事長)と県原水協が主催。日本政府による禁止条約の早期批准や、ウクライナに侵攻したロシアの即時撤退を求めるアピールを採択した。(川上裕)

(2022年8月10日朝刊掲載)

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