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ICAN講座参加募る 10、11月 広島・オンライン 露にも例年通り呼びかけ

 広島県と非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))」が10、11月に開く講座の参加者を募っている。オンラインの講義や広島市内での実習を通じ、世界の若者が被爆の実態を学び、安全保障の在り方を考える。国の立場の違いを超えた議論を重視し、ウクライナへの侵攻を続けるロシアからの参加も例年通り呼びかけている。

 講座「広島―ICANアカデミー」は、25歳以下の大学生や社会人たちを対象に2019年から毎年開催。ことしは10、11月の4日間、ウェブ上で核軍縮の専門家たちの講義を受けた後、11月9~12日に広島市内で被爆者の証言を聞き、原爆資料館(中区)を見学する。

 過去3回の講座にはロシアからの4人を含む30カ国77人が参加した。ウクライナ侵攻を理由に広島市が今月6日の平和記念式典にロシア代表を招待しない中、県は講座にロシアからの参加を募る方針を維持した。県平和推進プロジェクト・チームは「核兵器廃絶に取り組むリーダーを育てたい。次代を担う若者の交流に期待している」とする。

 核兵器保有国と非保有国から15人ずつ計30人を今月12日まで募集する。県のウェブサイト「国際平和拠点ひろしま」から申し込む。県は本年度、参加者の広島市での滞在費を含む講座の開催費用700万円を確保している。同チーム☎082(513)2368=平日のみ。 (宮野史康)

(2022年8月10日朝刊掲載)

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