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8・9 犠牲者を追悼 平和の重要性訴え継続誓う ゆだ苑

 長崎に原爆が投下された日の9日、山口市の県原爆被爆者支援センターゆだ苑で追悼式があった。被爆者たち約30人が参列し、犠牲者に祈りをささげた。

 参列者は献花台に花を手向け、原爆が投下された午前11時2分に黙とうした。

 ゆだ苑の八代拓理事長(40)は「平和な時代が続くほど原爆の記憶は風化する。傷痕に心を寄せて、平和の重要性を訴えていく」と誓った。

 被爆者を代表してあいさつした防府市原爆被害者の会の市川倭文枝(しづえ)さん(91)は「今でも防空壕(ごう)であの日から終戦まで過ごしたことを思い出す。私たちが世界中で最後の被爆者であるような世の中にしていかないといけない」と話した。市川さんは14歳の時、長崎市の爆心地から3キロの自宅で被爆した。

 追悼式の後、山口市江良の原爆死没者之碑を訪れ、手を合わせた。(江頭香暖)

(2022年8月10日朝刊掲載)

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