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「原爆の絵」 東京で展示 基町高生制作 20日まで

 基町高(広島市中区)の生徒が被爆者から悲惨な体験を聞き取って描く「原爆の絵」の歴代作品のパネル展が、東京都千代田区の東京交通会館1階のギャラリー「パールルーム」で開かれている。20日まで。

 創造表現コースの生徒が半年以上かけて仕上げた2010~21年の30点が並ぶ。建物疎開の作業中に被爆し、必死の形相で水を求める旧制広島一中(現国泰寺高)の男子生徒や、広島市内最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠(ししょう)」(南区)の前で遺体が焼かれる様を伝える作品が来場者の目を引いていた。

 世田谷区の主婦高田摩美さん(54)は「証言した被爆者の勇気と、それに応える生徒の苦悩を感じた。ロシアが核兵器の使用をほのめかす今、平和な世の中のために自分に何ができるのかを考えたい」と話した。

 福山市出身の作家井伏鱒二の小説「黒い雨」の継承に取り組む住民有志の主催。都内での開催は4年連続となる。午前11時~午後6時(20日は午後5時まで)で500円。小学生以下無料。(樋口浩二)

(2022年8月16日朝刊掲載)

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