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盆ダンス 6000人一体感 広島で3年ぶり開幕

 被爆1年後の広島で開かれた盆踊り大会を再現した「ひろしま盆ダンス」(中国新聞社主催、広島市共催)が13日、広島市南区の広島みなと公園で2日間の日程で始まった。新型コロナウイルス禍による中断を経て3年ぶりの開催。初日は約6千人が訪れ、世界平和の実現や新型コロナの収束を祈って踊った。

 開会式では、来場者が原爆や過去の災害の犠牲者に黙とう。中国新聞社の岡畠鉄也社長は「暗いニュースが多い今こそ皆で踊って元気を出し平和の思いを発信したい」、松井一実市長は「広島の歴史やこれからに思いをはせる機会になればいい」とあいさつした。

 来場者は広島県民踊協会メンバーの手本を参考に、会場内に設けられたやぐらの周囲で「広島音頭」を踊った。太鼓のリズムに合わせて手拍子しながら回り、会場は熱気と一体感に包まれた。同区の似島に伝わる盆踊りの披露もあった。

 会場には広島市立大(安佐南区)の学生が作った、折り鶴を飾り付けた高さ約3・5メートルのドーム形オブジェも展示された。グルメや縁日ゾーンもにぎわった。

 盆ダンスは、廃虚の広島で1946年に開かれた「戦災供養盆踊り大会」の理念を引き継ぎ、2018年に初めて開かれた。今回が3回目。14日は午後6時から9時半まで。入場無料。(堅次亮平)

(2022年8月14日朝刊掲載)

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