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島根2号機 安全性チェックを優先 溝口知事、申請容認鮮明に

 島根県の溝口善兵衛知事は2日、中国電力が島根原子力発電所(松江市鹿島町)2号機の再稼働に向け、原子力規制委員会への申請を目指す安全審査について「審査しないと安全性がチェックできない」と述べた。

 11月21日に申請の事前了解を求められて以来、容認を示唆していたが、一段と態度を鮮明にした。中電の目指す年内申請が濃厚な状況となった。

 県議会本会議の一問一答質問で答弁した。溝口知事は了解の回答時期を「年内」としている。原発30キロ圏の鳥取県と出雲、雲南、安来、米子、境港の5市の意見を集約して回答するが、5市と意見が異なった場合は県の考えが優先される。このため、中電への回答は「申請了解」となる見通し。

 同じく事前了解を要請されている松江市の松浦正敬市長も容認姿勢を示した上で「できるだけ早く結論を出す」としている。

 溝口知事は、中電が進める安全工事について「規制委の新規制基準に適合するかどうかを審査してもらわないといけない」とも述べた。地震想定の不十分さなどを挙げ、新基準の妥当性をただした県議の質問には、明言を避けた。(樋口浩二)

(2013年12月3日朝刊掲載)

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