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ひろしま盆ダンス 住民や学生も一役 オブジェ制作・宇品踊り披露

 広島みなと公園(広島市南区)で13、14の両日にある「ひろしま盆ダンス」(中国新聞社主催、広島市共催)では、地元宇品地区の住民が地域に伝わる「宇品踊り」を披露する。市立大(安佐南区)芸術学部の学生は盆ダンスの原点である戦災供養盆踊り大会(1946年)の理念を受け継ぎ、平和への思いを込めたオブジェを制作中。それぞれ本番へ、着々と準備を進めている。

 宇品踊りは一説には元宇品地区の発祥で100年以上の歴史があるとされ、地元の夏祭りで毎年踊られてきた。盆ダンスでの出演は14日午後8時ごろ。宇品西地区社会福祉協議会の中原健治会長(83)は「来場者に宇品踊りを知ってもらい、文化の継承につなげたい」と力を込める。

 市立大の学生が制作しているのは、折り鶴を飾り付ける高さ約3・5メートルのドーム形のオブジェ。全国から寄せられた折り鶴約40万羽を水面に見立てた作品の底に敷き詰める。折り鶴はドーム内のワイヤにも飾り付け、鶴が飛び立つ様子を表現する。

 いずれも3年山口雄人さん(21)と田辺緑さん(21)、修士課程1年川端万結子さん(22)が6月から制作している。山口さんは「水面と折り鶴のイメージは原爆の日のとうろう流しをヒントにした。多くの人に見てもらいたい」と汗を拭う。

 盆ダンスは両日とも午後6時~9時半。入場無料。(新本恭子)

(2022年8月11日朝刊掲載)

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