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[ひろフェス 2022] シュビッツゲーベルさんGP アニメコンペ閉会

 「ひろしま国際平和文化祭」(実行委員会主催)のアニメコンペティションは最終日の21日、グランプリにスイスのジョルジュ・シュビッツゲーベルさん(77)の「ダーウィンの手記」を選び、閉会した。

 英国に拉致された女性3人が、故郷への船旅でチャールズ・ダーウィンに英国での日々を伝える物語。JMSアステールプラザ(広島市中区)であった授賞式で、メディア芸術部門のディレクターでアニメーション作家の山村浩二さん(58)は「自然淘汰(とうた)の理論は強者の理論ともなり得るという、植民地主義への批判を込めている。平和にひびが入った今年にふさわしい作品」と評価。シュビッツゲーベルさんはビデオメッセージで「広島で一緒にいられず少し悲しい。とても幸せ」と笑顔で語った。

 ドキュメンタリーやフィクションなどジャンル別の「ワールド・コンペティション」、制作地域を限定した「環太平洋・アジアコンペティション」の両部門の入選54作品から選ばれた。両部門には計86の国・地域から2149作品が寄せられた。(木原由維)

(2022年8月22日朝刊掲載)

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