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対韓国や北朝鮮 考える 広島の講演会に90人

 日韓関係や朝鮮半島情勢について考える講演会が24日、広島市中区のホテルであった。米国と中国の対立やロシアによるウクライナ侵攻で国際情勢が緊迫する中で、「日韓の協力関係の重要性が高まっている」として駐広島韓国総領事館(南区)が主催した。

 早稲田大大学院の李鍾元(リー・ジョンウォン)教授は近年、関係が冷え込む日韓関係について解説。「韓国併合を巡る両国の歴史認識の違いが根底にある」と指摘した。一方で東アジア情勢が厳しさを増している点を踏まえ「民主主義のパートナーとして、より広い連携の枠組みをどうつくっていくかを考えるべきだ」などと強調した。

 慶応大の礒崎敦仁教授は北朝鮮情勢や、拉致問題などに進展が見られない日朝関係について講演。「少しでも国益が有利になる形で外交的解決を図っていかないといけない」と北朝鮮と対話する必要性を説いた。

 約90人が来場した。広島市立大広島平和研究所の吉川元特任教授と中国新聞社報道センターの伊東雅之社会担当デスクを加えたパネル討論もあった。(石井雄一)

(2022年8月25日朝刊掲載)

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