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戦時下の可部 語り継ぐ 元中学校長が教職員に講話

 広島市安佐北区の可部小の教職員が、近くに住む元教員男性から戦時下の可部地域に関する話を同校で聞いた。地域の歴史を理解して今後の平和教育などに生かそうと同校が招いた。

 地域の歴史を調べてきた元中学校長の新沢孝重さん(88)の講話を今月上旬、教職員約40人が聞いた。新沢さんは太平洋戦争が激しくなるにつれ食糧や衣類が不足し貧困が深刻化したと解説。原爆投下後、可部地域の寺に焼けただれた負傷者がトラックで運ばれたと説明し「水を求めるうめき声とともに多くの人が死んだ。戦争は繰り返してはいけない」と強調した。

 岡本弘文校長は「可部地域の歴史をしっかり語れる人は貴重な存在。新沢さんから聞いたことを児童に伝えていきたい」と話していた。(重田広志)

(2022年8月26日朝刊掲載)

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