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個別評価「ゲン」盛らず 松江市教委 12年度の点検・報告書

 松江市教委の2012年度点検・評価報告書の個別評価に、漫画「はだしのゲン」の閲覧制限問題が盛り込まれておらず、4日の同市議会全員協議会で「しっかり検証すべきだ」との批判が出た。

 報告書は、予算化した約250事業から35事業を抽出し4段階評価した。ゲンに関係する「子どもの読書活動充実」の3事業は最高評価のAかBだったが、記述はなかった。

 総合評価には記述があり、事務局が教育委員に諮らず閲覧制限を要請したことに「教育長と教育委員の情報共有がなかった。両者間で十分な意思疎通・意見交換を図る必要がある」と指摘。各校長に強制力を感じさせた閲覧制限の要請は「お願い」と表現した。

 全員協議会では、総合評価についても「この程度の文章か」との意見があった。清水伸夫教育長は「13年度に起こった問題なので、来年は評価項目に掲げる」と答えた。

 だが、市教委の閲覧制限要請は昨年12月とことし1月の12年度中。終了後、内藤富夫教育委員長は「12年度中に(教育委員が)知り得なかった問題なので取り上げなかった」とした。(土井誠一)

(2013年12月5日朝刊掲載)

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