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原爆死没者名簿 記帳始まる 広島市

■記者 東海右佐衛門直柄

 広島市は23日、原爆死没者名簿への記帳を始めた。昨年8月6日以降に亡くなったり、死亡が確認されたりした被爆者の名前を書き加える。8月6日の平和記念式典で原爆慰霊碑に納める。

 中区地域福祉センターの一室で始まった記帳作業は、元市職員でいずれも被爆者の池亀和子さん(67)と中本信子さん(66)が担当。白い布がかかった記帳台で手を合わせて冥福を祈り、名前、年齢、死亡年月日を名簿に毛筆で記していった。

 9年連続で担当する中本さんは「今日は沖縄の慰霊の日。核のない、戦争のない世界を祈りながら記します」と静かに話していた。

 昨年の式典までに25万8310人の名前が93冊の名簿に記された。現時点で確認された新たな死没者は3210人。市は8月5日まで遺族からの記載申請を受け付ける。原爆被害対策部Tel082(504)2191。

(2009年6月24日朝刊掲載)

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