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安全審査申請を容認 島根知事意向 原発工事を視察

 島根県の溝口善兵衛知事は5日、中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)を訪れ、原子力規制委員会の新規制基準に沿った中電の安全工事を視察した。視察後、2号機の再稼働に向け中電が県に要請した安全審査の事前了解について「専門的な観点から規制委に審査してもらう」と、申請を認める考えをあらためて示した。

 その後の記者会見では「稼働にかかわらず安全性を確保するのは法律上の要請」とも述べ、安全審査の必要性を強調した。県議会や原発30キロ圏の鳥取県と出雲、雲南、安来、米子、境港の5市の意見を踏まえ、年内に中電へ正式回答する方針。

 同じく中電に事前了解を要請された松江市も年内にも申請を認める方向で、中電による年内の申請が濃厚な状況となっている。

 溝口知事の同原発視察は、福島第1原発事故後の津波対策をチェックした2011年4月以来、約2年8カ月ぶり。この日は1~3号機の海岸を囲む海抜15メートルの防波壁や、事故時に放射性物質を薄めて排出する2号機そばのフィルター付きベント設備を見て回った。(樋口浩二)

(2013年12月6日朝刊掲載)

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