×

ニュース

[2023広島サミット] 原爆資料館サイト G7公用語に対応 3言語追加翻訳へ

 2023年5月に広島市である先進7カ国首脳会議(G7サミット)に向け、広島市は原爆資料館(中区)のウェブサイトの多言語化を進める方針を固めた。現在は日本語と英語版があり、サミット開催前に参加国のフランス、ドイツ、イタリアの3カ国語を追加。原爆被害の世界発信を強化する。

 サイトは常設・企画展示の内容や資料館の歴史、開館時間などの利用情報を紹介している。複数の関係者によると、今の2言語ではG7各国のうち日本、米国、英国、カナダの英語圏にしか対応できないため、残る3カ国の公用語にも翻訳する。現在はフランス語版の公開に向けた準備を進めている。

 資料館は、リーフレットを多言語化しており、19年度までに12言語版をそろえた。サミットをきっかけとした関心の高まりを見据えてサイトも多言語化し、被爆の実態のより広い発信につなげる。市は今月15日に開会予定の市議会定例会に提案する22年度一般会計補正予算案に、関連費用を盛り込む方針とみられる。

 同予算案は86億9800万円となる見通し。うちサミット関連は21億1400万円で、首脳たちの移動想定ルートの道路や照明灯の補修▽国内外のメディアの取材拠点候補の広島国際会議場(中区)のトイレ洋式化▽平和記念公園(同)の敷石の改修―などの費用も計上する。(明知隼二、余村泰樹)

(2022年9月2日朝刊掲載)

年別アーカイブ