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母国語で交流 ブドウ収穫 暮らしぶりなど語り合う 福山でウクライナから避難の5家族

 ロシアによる侵攻でウクライナから福山市に避難している家族たちが4日、同市山野町の山野峡大田ワイナリーでブドウの収穫を体験した。市市民生活課と官民でつくるふくやま国際交流協会が、長期化の予想される避難生活で家族同士の交流を深めてもらおうと、初めて企画した。

 福山市には7家族11人が避難しており、この日は5家族9人が集まった。参加者たちはワイン用の品種「富士の夢」を収穫。ブドウの房をはさみで丁寧に切り取ってかごに入れたり、味見をしたりしながら、ウクライナ語で出身地や福山での暮らしぶりなどを語り合った。

 3月中旬から同市で暮らす英数学館中3年アナスタシア・クラブチュクさん(14)は「生のウクライナ語が聞こえてきて懐かしかった。今後も遊んだり食事に行ったりして仲良くしたい」と笑顔を見せた。

 同課の佐藤淳爾課長(56)は「今後もみなさんに寄り添った支援を続けていきたい」と話す。収穫したブドウは同ワイナリーでワインに醸造し、来年6月ごろ家族たちにプレゼントする。(東山慧介)

(2022年9月5日朝刊掲載)

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