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反戦や平和 思い新たに 3年ぶり広島市戦没者追悼式

 広島市戦没者追悼・平和祈念式が4日、市総合福祉センター(南区)で営まれた。市遺族会(中区)が主催。新型コロナウイルスの感染拡大で一昨年と昨年は中止したため、3年ぶり70回目となった。ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、役員たち約50人が反戦や世界平和への思いを新たにした。

 全員で黙とう後、会の増川計会長(83)=安佐北区=は、家族との再会を望みながら戦死した人たちの無念さに思いをはせながら「戦争の教訓を伝え、平和活動に突き進む」とあいさつ。ウクライナ侵攻の早期終結も訴えた。

 参列者たちは1人ずつ祭壇に献花。安佐北区の湊晃司さん(81)は父親がフィリピンで戦死したといい「半年早く戦争が終わっていれば父は生きられた。ウクライナとロシアの対話が進み、両者が矛を収めてほしい」と願っていた。

 会によると、主に太平洋戦争で犠牲になった広島市出身の軍人・軍属は約1万9千人に上るという。(高木潤)

(2022年9月5日朝刊掲載)

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