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8月の騒音苦情 最多 米軍岩国基地 艦載機訓練影響か

 米軍岩国基地(岩国市)の航空機の騒音に対する苦情が8月、岩国市に366件寄せられ、過去15年間の同月で最も多かったことが2日、分かった。3年ぶりに夏に帰還した空母艦載機が訓練を繰り返した影響とみられる。騒音の測定回数も滑走路が沖合に移った2010年以降の8月で3番目に多かった。市は騒音を減らすよう岩国基地に申し入れた。

 艦載機約60機のほとんどが8月17、18日に岩国基地へ戻り、23日に本格的に訓練を始めた。滑走路に着陸してすぐに離陸する「タッチ・アンド・ゴー」を夜間も行い、周辺の上空で旋回を繰り返した。市は基地周辺の5カ所で70デシベル以上の騒音を1225回測定した。

 市に寄せられる苦情は8月下旬に急増し、市は31日、騒音の軽減を基地に要請した。8月の苦情件数は艦載機の移転が完了した18年の322件を上回った。

 艦載機は5月に岩国基地を離れて空母ロナルド・レーガンと洋上で任務に当たり、米中間の緊張で台湾周辺の海域を警戒していた。岩国基地報道部は「通常の飛行運用の一環で必要な訓練をしている。騒音がもたらす地元への不都合は遺憾である」とする。

 市基地政策課は「市民生活に影響があればしっかり対応したい」としている。(有岡英俊、川村奈菜)

(2022年9月3日朝刊掲載)

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