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恒久平和へ努力誓う 山口で戦没者追悼式

 山口市は2日、市戦没者追悼式を市内のホテルで開いた。第2次世界大戦で命を落とした市民の遺族たち約45人が参列し、犠牲者の冥福を祈った。

 伊藤和貴市長は「二度と戦争の惨禍が起こらないよう継承し、恒久平和のため努力する」とあいさつした。参列者は黙とう後、献花台に花を手向け、手を合わせた。

 兄=当時(23)=が陸軍に召集され、フィリピンのルソン島で病気を患って亡くなった市連合遺族会の新宅儀次郎会長(81)は「ロシアによるウクライナ侵攻などいまだ争いが絶えず、私たちのような遺族が増え続けている」と危惧した。旧満州(中国東北部)から引き揚げた経験も踏まえ「戦争の悲惨さと平和の尊さを語り続ける」と誓った。

 同会によると、太平洋戦争で亡くなった市出身の戦没者は4419人。遺族の高齢化により、2016年から市主催で追悼式を開いている。(山下美波)

(2022年9月3日朝刊掲載)

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